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植込み型除細動器(ICD)のための心室細動検出アルゴリズム

日本における心血管系疾患に起因する心臓突然死による年間死者数は6万人以上といわれており,その対策は医学的かつ社会的な課題となっています. 心臓突然死において心臓が停止する直接の原因は,心室頻拍(VT)や心室細動(VF)といわれる致死性の不整脈が主なものであり,発症時には早期に正常な脈へと戻さなければなりません.

そこで,近年では,自動体外式除細動器(AED)が学校や公共施設に設置され,その普及によって発症後の救命率が上がっています. 一方,このような致死性不整脈は再発率が高いと言われており,致死性不整脈発作を起こした患者の再発後の早期治療システムが必要となっています. 現在では,除細動器を体内に植え込むことができる,植込み型除細動器(implantable cardioverter-defibrillator, ICD)と呼ばれる装置が提唱され,実用化に至っています.

しかし,既存のICDにおける不整脈の検出方法は,主として心電図の時間間隔情報に基づいてVTやVFの発生検出を行っているものがほとんどであり,VTとVFを確実に区別することが困難であることが知られています. また,一方でICDが致死的ではない不整脈を誤認して不適切な治療が行われることがあり,致死性不整脈を的確に検出するICDの開発が急務とされています.

そこで,われわれの研究室では複数の心内心電図の信号から2次元統計量などの複数の指標を求め,それらを用いて重回帰モデルという推定器を作成し,そこから得られる結果から不整脈を分類する方法を提案しています.この分類方法を使うことで,高い精度でかつ早期に不整脈を検出することが可能となっています.

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図1 ICDの植え込み例図2 提案手法による不整脈の分類方法
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Last-modified: 2018-03-28 (水) 23:55:12 (478d)